ソースや酢など新しい液体調味料を開発する際に、当社の製品や過去の試作品のレシピの中から目標とする味に近いものを抽出する検索システムで、10年分のソース1万5千件のデータを対象にしています。主に開発課の社員が使用します。
当社の開発課の仕事の大半は、お好み焼き店さまをはじめ、スーパーマーケットやコンビニのお弁当、総菜などに使用する業務用調味料の開発です。年間1500~2000件をお客さまに提案しています。目標とする味のサンプルがある場合は、まず、過去の製品や試作品から類似したレシピを選び出すことから始めます。それを基準にイメージの味に近づけるための試作を繰り返し、製品を作り上げています。そのため、ベースとなるレシピを探し当てることが開発の近道です。
そこで、当社とIHIさまで、製品や試作品の理化学分析値、分光スペクトル(近赤外線反射を利用した成分比較)、そして味や香りなどの特徴をデータベースに集約し人工知能(AI)に学習させることで、目標の味に近いレシピを瞬時に抽出できる検索システムを共同開発。当社では、このソフトウエアを「AIRS(エアーズ)」と名付けました。