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みんなで深掘る事例研究 ~卸売業(有限会社スイコウ)編~

行動力とデジタル化で地域の食流通を守る ~広島あなごめしを支え続けた水産加工DXとは~

〇セミナー後記(動画)

 2023年2月22日に「みんなで深掘る事例研究」シリーズの卸売業編をオンラインにて開催し,45名の方々にご参加いただきました。
※当日のセミナー内容はこちらからご覧いただけます。(YouTubeへ遷移します。)

 今回のセミナーでは,水産加工卸売業において漁獲量が減少し,経営環境が激変する中,迅速な経営判断とデジタル化により,市場の取扱量トップシェアを維持している事例が紹介されました。
 広島で愛され続けたあなご料理も,瀬戸内海の水揚げ量の減少に直面し,一時は存続の危機に陥りました。しかし,その中で新しい流通ルートの開拓と脂肪率センサーによる品質データのデジタル化を進め,品質の保証とデータの蓄積を積極的に行うことで,顧客の絶対的な信頼を勝ち取ってきたことが報告されました。
 また,この品質データを積極的に共有することが,KKD(経験・勘・度胸)に慣れきった世界においても共感を生む原動力になったことが伺えました。また,それを経験した自信は社員の方々にも浸透し,自らの組織も変革していったことが,この会社の強みになっていると実感できる内容でした。

 事例の深掘りでは,デジタル化を始めたきっかけは,取引先の些細なお手伝いからでしたが,真剣に学ぶ姿勢と努力により,デジタル化の重要性や社員の意識改革に至ったことがわかりました。さらに,その後は品質保証や等級付けを脂肪率センサーで計測し,地道なデータ化(見える化)によってお客様の信頼を勝ち取ったことも明らかになりました。
 KKDに慣れ親しんでいる職人の世界で,デジタル化を進め,結果的にお客様から「目利きを任せるよ」と言わしめたことは,他の追随を許さないDXの好事例だと感じられたのでは無いでしょうか。
 今後の展開についても,あなご市場を守りつつ,さらに川上から川下への垂直展開を進めたいという姿勢は,堅実でありながら常にチャレンジする経営者の行動力を感じさせ,視聴者にも共感できる内容だったのではないでしょうか。
 実施後のアンケート結果から,「普段あまり知る事の無い業界の状況とDXへの取組みを知ることができて非常に参考になりました」との声があり,業界の危機感に関心を持って聞いていただけたと思われます。また,「設問形式での深堀りが良かったです。設問の選択肢がそれぞれもっともらしく,難易度が高かったです。」という意見もありました。これも参加者の皆さまがクイズに真剣に取り組んでいただいたからこその声で,深堀りの効果もあったのではないかと思われます。

 DX推進コミュニティでは今後も様々な業種,テーマのセミナーを計画していく予定です。皆様も是非コミュニティへご加入ください。DX推進コミュニティメンバーへの加入申込みはこちらです。

※当日のセミナー内容はこちらからご覧いただけます。(YouTubeへ遷移します。)
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