広島県は日本の三大酒処ですが、安芸高田市高宮町は、県内一の酒米の産地なんです。ところが、広島県は農業の高齢化率が全国に比べて高く、中山間地域農業が大半で、過疎化、高齢化や非効率な状況で農業を辞めてしまう方も多くいます。当社ではそういう方から休耕地をお預かりしてお米を育てています。今お預かりしている水田が50ヘクタール(マツダスタジアム50個分)くらいあり、5人のスタッフで管理しています。少人数であるように感じるかもしれませんが、そうしないと採算がとれないんです。こうした状況の中で、「産地を守りたい」「農業を次世代につなげていきたい」「雇用を生み出したい」と思うようになりました。それには、きちんと利益を出して、農業を若い人たちが憧れる職業にする必要があります。一人あたりの作業量・作業時間を減らして、しっかり成果を出していくためには、DXが不可欠だと感じたのがきっかけです。まずはドローンが注目され始めた5年前に、ライセンスを取って使い始めました。3〜4人必要だった農薬散布が、ドローンを使うことで、2人でできます。体力的な負担も軽減できるので、これは良いと思いました。他にも農地管理アプリケーションのアグリノートを使用しています。農地の場所、品種、田植え時期等を記入することにより社内で情報共有ができます。
効率的に作業ができ、使い方次第では結果もついてくるのでできることからスマート農業を取り入れていこうと思いました。