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インタビュー
株式会社トーエイ/代表取締役
名越 圭佑(なごし けいすけ)さん
非接触の精算レジで安心かつ快適なお買い物を!
――お店の概要と、非接触の精算レジを導入した背景について教えてください。
 庄原市東城町に本店を構えるショッピングタウン「トーエイ」は、食料品を中心に衣料品や日用雑貨を販売し、コミュニティスペースも用意する地域密着型店舗です。店づくりにおいては、以前から省力化と非接触化、キャッシュレス決済推奨のため、店員が商品のバーコードをレジで読み取ってお客様が会計をするセミセルフレジを導入しておりました。しかし、セミセルフレジだと、キャッシュレス決済のお客様は二次元コードなどを読み込んでもらうことで非接触が可能でも、現金でお支払いのお客様は最終的に会計タッチパネルを操作しなくてはなりません。コロナ禍にあって、「たくさんの人が触るタッチパネルをなるべく操作したくない」という声と、高齢化が進む東城町で「キャッシュレス決済ができない、わからない」という声が寄せられており、現金の場合でもこれらの課題が解決できるシステムはないだろうかと考えておりました。色々と方法を模索していたところ、広島県が実施する「令和2年度新たなビジネスモデル構築支援事業」を通じて、大阪の知能技術株式会社様が提供する、画面に触れずに操作できる非接触型デバイス「UbiMouseLite(ユビマウスライト)」と出合うことができたのです。
非接触型デバイス「UbiMouseLite(ユビマウスライト)」AIセンサーパネル
――「UbiMouseLite」の特徴と、導入にあたり苦労した点や工夫した点があれば教えてください。
 UbiMouseLiteはバータイプの非接触型操作デバイスで、会計タッチパネルの下部に取り付けることで、内臓されているAIセンサーが指の動きを感知し、パネルに触れることなく操作を行えます。画面上1~2cmのところで指を動かすと確認ボタンの押下やレシートの印字ができ、操作も容易です。これにより、現金支払いのお客様も安心かつ快適なお会計ができるようになりました。苦労した点は、浸透までに積極的な声掛けを要したことです。導入スタート時は店員が近くで見守って操作案内を行い、操作方法をわかりやすく示したポップなども掲示するようにしました。費用についても、新たなビジネスモデル構築支援事業の補助金を活用したので、4台のデバイス導入費用の約8割を補助金でまかなうことができました。
非接触型デバイス「UbiMouseLite(ユビマウスライト)」を搭載したセルフレジ全体図(赤枠部分が「UbiMouseLite(ユビマウスライト)」)
――従業員やお客様の感想はいかがでしょうか。導入によりどういった効果が得られましたか。
 活用が始まった2020年は、まだ新型コロナウイルスが拡大し始めた時期で、感染リスクに対して非常に敏感になっていた頃でした。従業員からは不特定多数が触れる紙幣や硬貨を扱うリスクが減って「すごく安心」という感想を、お客様からは「快適にお買い物ができるようになってうれしい」というようなお声をいただきました。同時期に航空業界でも非接触のタッチパネルが導入されたというニュースが流れたので、「トーエイさんでも同じものを導入しているのはありがたいことですね」という喜びのお声もいただきました。色々なメディアにも取り上げてもらったので、非接触会計ができることを知った少し離れた場所に住むお客様も訪れてくれるようになり、売上自体にも良い影響がありました。
実際にタッチパネルを使用する様子
――店舗の活性化を目的に、ほかにも取り組んでいることがあれば教えてください。
 トーエイの店舗内には100円均一ショップや衣料品店などが入っているのですが、これらの商品を食料品とまとめて集中レジで一括精算を行えるようなシステムを取り入れました。これにより、お客様のお買い物がますます便利になったのではないかと思います。また現在は、POSデータ(販売実績のデータ)を活用して、誰がどの商品を、いつ、いくらで、どのくらい購入されたか解析を行い、お客様の希望に沿えるような商品のラインアップに力を入れています。さらに、店舗内の携帯販売会社と共同で、2023年より高齢者向けのスマホ教室も開催しています。冒頭で述べた通り、東城町は高齢化・過疎化が著しく、地域に合った店づくりが求められています。お客様が減っていく中でいかに売上を伸ばし、店を存続させることができるか、一人一人に寄り添ったサービスの提供がこれからはますます重要だと考えています。
トーエイ外観
株式会社トーエイ ホームページ:http://www.tohei.jp
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