昭和23年創業の弊社は、食品容器となる折箱を長く手掛けてきました。創業当初はアイスキャンディーの棒づくりからスタートし、駅弁の折箱や婚礼・法要の仕出し弁当用の折箱製造に事業が広がったと聞いております。しかし、時代の流れと共に地域で行う婚礼・法要の仕出し弁当のニーズが減っていき、折箱の受注が激減しました。代々受け継ぐ会社をつぶしてはならないと、割り箸や袋といった飲食業界で必要とされる包装資材の卸売りに事業内容をシフトしました。この事業で何とか経営を踏ん張ってきましたが、業界内での価格競争が激化し、安定した受注が難しくなってきたのです。同時に、私たちが折箱事業をストップしてしまったのと同様に、全国でも折箱事業を営む会社が次々と廃業しているという話を耳にしました。弊社は「日野折箱店」という、事業内容が一目でわかる社名を掲げているものですから、時々忘れた頃に折箱製造の依頼が入っていたのです。「もしかすると、全国で廃業が続いている今こそ折箱事業に可能性があるのかもしれない」。そう思い直し、折箱事業の復活を考えるようになりました。