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みんなで深掘る事例研究 ~観光産業(大西屋物産)編~

今なら出来る!観光神社としてのDX ~由緒ある古社を「観光資源」として位置付けることで、地域と共に活性化しているDX好事例から学ぶ~

〇セミナー後記(動画)

 2022年11月22日に「みんなで深掘る事例研究」シリーズの観光産業編をオンラインにて開催し,52名の方々にご参加いただきました。
※当日のセミナー内容はこちらからご覧いただけます。(YouTubeへ遷移します。)

 この度の事例紹介は,因島の基幹産業である造船業が低迷し,新たに観光によるまちづくりが進められる中,地域密着の小さな神社が貢献できることは無いか,と考えるところからスタートします。そこで自らを「観光神社」と再定義し,そのための環境整備を着々と進められました。
  (1) 宗教法人としての限界は関連事業会社を新たに立ち上げる
  (2) 祭る神様の種類も潜在価値を生かして多様化し訴求する
  (3) ワープロから始めたIT化にも果敢に挑戦する
  (4) 経営資源の足りない部分は知恵と人脈でカバーする
など,この神社が取り組んだ事は,結果的に地域全体を巻き込んだ一大観光資源となって顕在化します。
 長引くコロナ禍に負けず,ポストコロナに向けた観光産業のあるべき姿として,今回の事例紹介は非常に示唆に富んでいました。
 
 一番のポイントは,2022年度観光白書が描く今後の観光産業に不可欠な「地域独自の観光資源活用」「デジタル活用」「地域一体化」の3つの柱を,全て揃えている点です。
 「地域独自の観光資源」は,しまなみ海道とサイクリングロードです。これを全国唯一の自転車神社として相乗効果を高めつつ,「デジタル活用」で広く周知しサービス強化に取り組みます。そして,地域内の他の観光関連事業者とも連携し,グラベル※の聖地として更に際立たせる「地域一体化」に繋がります。
 「何もない」と思われた地方にも実は潜在的な価値があり,「いない」と思った顧客も実は創造出来る可能性があるという事に気づいて頂けたのではないでしょうか。

 実施後のアンケートにて「今後のDX推進に大変役立ちそうです」,「観光資源とDXの関係は非常に重要だと感じました」,「中小企業のDX全般に応用できる話かと思いました」等の好意的な意見が大半を占め,結果的にご参加いただいた皆様にはしっかりと本旨をご理解頂けたようで何よりでした。

 DX推進コミュニティでは今後も様々な業種,テーマのセミナーを予定しています。皆様も是非コミュニティへご加入ください。

※グラベル
グラベル(gravel)とは、一般には砂利、砂利道のことを指すが、モータースポーツ用語ではラリーコース中での非舗装路面一般を指す。近年誕生したサイクリングのカテゴリーの一つ。グラベルロードバイクを使って、ダート(砂利道)と舗装路両方があるコースを長距離走行するスポーツ。
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