本文へ移動

みんなで深掘る事例研究 ~宿泊業(ホテル菊乃家)編~

デジタルで熱意と誇りを取り戻そう ~社員の力を引き出したDXの事例から~

〇セミナー後記(動画)

 2022年9月29日に「みんなで深掘る事例研究」シリーズをオンラインセミナーで開催しました。

 今回は「デジタルで熱意と誇りを取り戻そう ~社員の力を引き出したDXの事例から~」と題して、宿泊業
の事例をとりあげました。事例の報告は、廿日市市宮島町のホテル菊乃家、菊川泰嗣(きくがわ ひろつぐ)
社長にお願いしました。
 宿泊業は人手による人に対するサービスで、一見するとITやデジタルとは関係のない業種のようにも見え
ます。しかし、そうした宿泊業のなかで、デジタルと融合して人が力を発揮できるような組織をつくられたのが
ホテル菊乃家様です。

 菊川社長によると、クラウド型の宿泊施設管理システムを導入する前は、予約を手書きで台帳に転記し、
事務所に行かないと見ることができませんでした。
 また、転記ミスも多く、予約の変更やお客様の要望を口頭やメモで伝えていたため、「言った」「言ってない」
「聞いた」「聞いてない」といったコミュニケーション・ミスが多発していました。職場の雰囲気も良くなかった
そうです。
 導入した管理システムは、インターネットを経由してサービスが提供されるクラウドコンピューティングの形態
で、パソコンだけでなくタブレット、スマホで、どこにいてもリアルタイムに最新の情報を見ることができます。
 導入当初は、年配者や機器の取り扱いが苦手なスタッフもいて、すぐに利用は進みませんでした。しかし、「全員
が使えないと問題は解決しない」と考え、システムの移行や操作指導に時間をかけてコツコツと取り組まれました。
 その結果、 今ではスタッフ全員が情報を共有できるようになり、コミュニケーション・ミスがなくなり、効率よく
業務が行なえるようになりました。職場の風通しや雰囲気もすっかり良くなり、離職率も減ったそうです。
 最後に、ホテル菊乃家のクレドについて話がありました。行動指針を社員全員で話し合うなかで、共通の価値観
を持つことができるようになりました。何のために管理システムを使うのか、目的が共有でき、利用が進んだ要因の
1つだと考えているそうです。

 宿泊業は、人手による人に対するサービスです。社員が各自の力を発揮できるようにすることが欠かせません。
デジタルによるコミュニケーションの改善とクレドの共有による社員の意識変化の相乗効果でDXを起こした好事例
だと思います。

 ホテル菊乃家様の取り組みは、こちらからご覧ください(YouTubeへ遷移します)。なお、当日は38名の方に
ご参加いただきました。
TOPへ戻る