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インタビュー
広島テレビ放送株式会社DX事業推進室DX事業部新規事業プロデューサー 
佐藤 晃司 (さとう こうじ)さん

デジタル技術でスポーツの新たな楽しみ方と、
チームの収入源の創出を模索!

―デジタル技術を活用した主な取組を教えてください。
 新型コロナウイルスの影響を受けているプロスポーツチームの新たな収入源をデジタル分野で模索しようと、広島東洋カープ、サンフレッチェ広島、広島ドラゴンフライズとタッグを組み、オンラインの仮想現実空間「メタバース」内でチームの応援ができるプラットホーム「バーチャルワールド広島」を20212月に開発しました。この事業は、デジタル技術を生かしたビジネス創出を促す広島県の「ひろしまサンドボックス」の実証プロジェクトの一環で、3カ月間実施しました 
「バーチャルワールド広島」でどのようなことができました 
 ームごとやイベント専用の部屋に分かれた空間内ログインし、自分の分身となる「アバター」を用いて他のユーザーチャットで交流しながら試合や練習映像の視聴ができるコンテンツです。ジェット風船やスクワット応援他のーザーとのハイタッチも空間内ででき、コロナ感染のリスクなく喜びや感動を共有できす。カープ開幕戦やサンフレアンバサダー森崎浩司さんサッカー教室、ドラフラのファン感謝祭など、大いに盛り上がりました。
ユーザーからどんな反応がありましたか?
 期間中は約5千人が参加。思いが共有できて楽しい」「野球盤など空間演出が面白い」といった声が多く寄せられました。こうした反響を受け、当初計画していなかったスマートフォンアプリ版も215月にリリースました。一方、アバターの動きを滑らかにしてほしいなど、操作性の改善を求める声も一定数ありました。試行錯誤を重ねて得たデータ今後につながる知見となっています。
 それを生かし、2022年度カープファン倶楽部会員様へのバーチャル企画『メタカープ』についてもスマホアプリの開発を手掛けています。マツダ スタジアムでの公式戦全試合がバーチャル空間で観戦でき、応援スタンプなどの実装も進めており、会員様同士での交流を楽しんでいただけるのではないかと思っています。
スポーツ観戦とDX。今後どういう展開が期待できますか?
 現実の構造物を仮想空間上に再現する「デジタルツイン」を使えば、席への誘導がスマホでできたり、席から食べ物が注文できたりするようになります。また56世代移動通信システム(5G6Gでマルチアングルや自由視点での観戦も可能になるでしょう。
 少ない投資で収入上げられるような仕組みを構築できるのがデジタル技術の強みであり役割だと思っています。広島のテレビ局として、スポーツに限らず、平和や観光の分野においても事業の展開を進めていきます。 
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