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インタビュー
【こじょっこりメンバー】
なんずかんずつながる会/リーダー
草谷 洋 (くさたに ひろし)  さん
副リーダー
奥田 久美子 (おくだ くみこ) さん
庄原市社会福祉協議会
三川 みゆき (みかわ みゆき) さん
庄原市高野支所地域振興室市民生活係
小谷 美江 (こたに みえ) さん

「おでかけわごん」を持続可能な地域交通に。
庄原市高野町の住民によるICTでの活性化策


―まず、「なんずかんずつながる会」について教えてください。
 「なんずかんずつながる会」は、住み慣れた地域で5年先、10年先も安心して暮らし続けることができる高野にするために、高野の良いところを活かしながら困りごとや地域の解決策を考える会です。2016年3月に発足し、町内の自治振興区役員や民生委員、児童委員など、現在11名で活動しています。住民がより便利に使いやすく、より暮らしやすくなるために“今ある資源でどうしたらいいか”を住民の視点で考えていこうと、発足当初から模索しながら活動してきました。
 本日集まった「こじょっこりメンバー」の4名は、この会の中から当初地域の交通情報をまとめた便利帳のたたき台作るため、結成された少人数のチームですが、まずは交通課題の根本を考えることが必要とたたき台を検討していきました。


―早速ですが、「おでかけわごん」について詳しく教えてください。
 「おでかけわごん」は、市が地元事業者に委託して運行している乗り合いタクシーです。2014年度から運行を開始し、町内の4つのエリアから中心部と道の駅「たかの」への移動を予約に応じて運行しています(乗車料金は310円)。「おでかけわごん」をより便利な生活交通として活用するため、事業者や自治振興センターが利用者に意見を募っていました。
 「なんずかんずつながる会」では、高齢化が進む中で交通手段に困る人が増えることを懸念し、利用者を増やすために使い勝手を向上させる方策の議論を重ねていました。
 約1年半かけて取り組んだニーズ調査や議論を踏まえ、高野支所職員も加わって協議を重ね、市地域公共交通会議の承認を経て見直しが決定しました。

2025年1月4日から、「おでかけわごん」が再出発。
主な改正点は、①2エリアに統合して毎日運行。②中心部のみだった着地点を増設。③乗車料金を現行310円から200円に(一部310円)。
予約は電話に加え、交流サイト(SNS)でもできるにように。


―「おでかけわごん」が再出発したことで、何が変わりましたか。
 新たに行先として、コミュニティセンターや集会所が加わりました。これにより、習い事や趣味のサロン、イベントへの参加といった、でかける楽しみを増やすことにつながると期待がもたれます。「おでかけわごん」で外出した際、帰りまでの待ち時間に便利な休憩処も用意されました。
休憩処は、高野保健福祉センター、新市自治会館、高野支所、自治振興区など5カ所


 1月4日から改正された「おでかけわごん」の運行が開始されました。しかし、高野町の皆さんに使ってもらわないと意味がありません。改正内容を御理解いただくために、全域自治会長会議にて説明会を開催しました。また、各地域の皆様に直接お伝えする機会をいただき、改正のポイントや改正後の見直し点について説明するとともに、地域のみなさんと一緒に考えていく必要性を強調し、意見を共有する場を設けました。
自治会10カ所に改正や利用方法などについて住民説明会を行いました。



―住民の要望や課題が一部実現した「おでかけわごん」の運行改正ですが、さらにICTを使った取組を模索されていらっしゃるんですね。
 「おでかけわごん」の改正は、単なる交通課題を解決することだけでなく、地域の足を確保することをきっかけとして、〝みんなで考える地域づくり〟を進める大切な取組だと考えています。
また交通の課題は多くの地域で共通していますが、その問題を市民だけで考えるには限界がありました。一番の問題は高齢化です。高野町では高齢化率50%を超え、現在の町民は約1,400人ですが、10年後は確実に1,000人を下回る見込みです。このような状況に対して、強い危機感を抱いています。
 そこで、ICTを使った地域活性化の検討を始めたのです。例えば、「予約を簡単にアプリでできないか」といったアイデアに対して、資金やノウハウなど不足している部分を補う手段として、ICTを活用する可能性を模索しています。
 
 2025年2月13日には、総務省の地域情報化アドバイザーを講師に招き、高野町の未来像を探るワークショップを開催しました。社会福祉協議会や高野支所などから16人が参加し、地域の課題解決に向けた議論が行われました。


―今後、ICTの活用に期待することは?
 講師のアドバイザーの方は、「形から作っても、住民に使われないと意味がない。高野町や地域の将来像を重視するべきだ」と強調されました。ICTを活用することで様々な可能性が広がりますが、実際に住民の皆さんと“ICTを使って、今後どうしたいか”を考えないといけません。そうでないと、「あれもこれもやりたい」という願望だけで終わってしまいます。
 
 ワークショップに参加した方からは、「農作物の出荷に使えないか」といった声もありました。さらに、離れて暮らすお子さんが親御さんの安否確認ができる仕組みや、車を持たない高齢者の買い物支援など、具体的な使い方をイメージし、実現に向けてどう進めていくかを今後も考える大切さを実感しています。現時点では、まだ具体的に何にどうICTを活用するかは決まってはいませんが、「なんずかんずつながる会」では、これからも10年後、20年後の先を見据えて、“いらんさいたら”(小さなお節介)のできる町を目指して活動していきます。
   【こじょっこりメンバー】
なんずかんずつながる会
リーダー     草谷 洋さん
副リーダー  奥田 久美子さん
庄原市社会福祉協議会  三川 みゆきさん
庄原市高野支所地域振興室市民生活係 小谷 美江さん


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