本文へ移動
インタビュー
株式会社広島マツダ/総合企画室デジタル推進グループ部長
津田 剛士(つだ つよし)さん
お客様と社員がダイレクトにつながる!「SNS全社展開」
――「SNS全社展開」に取り組もうと考えたきっかけを教えてください。
 ここ数年のSNSの広がりは目覚ましく、「SNSで商品を知った」「お店や観光スポットをSNSで見つけた」という声を、あちこちで聞くようになりました。私たちはマツダ車を販売するディーラーですが、もっとお客様に会社やクルマのことを深く伝える手段はないだろうかと考え、「SNS全社展開」を進めることにしました。新車の情報やスペックはホームページを見ればわかりますが、「実際に乗ってみてどうなのか」あるいは「マツダ車のある暮らしってこんな感じ」という生の声を届けられたらと考えました。まだ運用を始めたばかりなので、すべての社員が活用しているわけではなく、内容も趣味やプライベートな発信が多いです。しかし、「広島マツダの社員はこんな人たちなのか」と、一般ユーザーの方たちに親しみや共感を持っていただければと思っています。また、社内では営業社員などデジタルツールを使いこなしている部署と、メンテナンスなどのサービスを請け負いデジタルをほとんど必要としない部署とで、IT格差があります。この格差を、全社展開というところで少しずつ縮めていければというのも狙いのひとつです。現状は、その格差がどれほどあるのかをやっと把握できたところです。今後は取り組みを通じ、内外の課題を解決していきたいと考えています。
――具体的にどのようなことをされているのでしょうか。
 Instagramを中心に、社員の日常生活から、取扱商品の情報、イベント情報までさまざまな内容を投稿しています。投稿頻度は人によってまったく違い、ほぼ毎日更新する社員もいれば、とりあえずアカウントだけ取得したという社員もいます。最終的にはクルマのことを伝えたい気持ちがありますが、とりあえずスタートしたばかりなので、まずは発信してもらえればOKとし、例えば園芸が好きな社員は、育てている花の様子などを投稿しています。そこから話が広がり、この車種だったら大容量の荷物が積めるとか、シートヒーターがついているので長距離運転がすごく楽とか、そういった情報を発信してほしいですね。飲食店選びやオンラインショッピングでもそうですが、近年は口コミを参考にされる方が非常に多いです。「マツダ車で旅に出たらドライビングが快適」「周囲の景色に溶け込むデザインが好き」というような内容を写真付きで投稿してもらえれば、マツダ車のある暮らしがどんなものか想像していただきやすいと思います。
――反響はいかがでしょうか。また、発信にあたってはどのようなサポートを行っていますか。
 SNSがクルマの販売に直結するということはほとんどありませんが、マツダ車や広島マツダがどんな会社かというところは、少しずつ広まっているのかなと思います。クルマの情報に関しては、投稿用に自由に使える写真などを集めた「素材サイト」(外部非公開、従業員専用)を自社開発しました。まだまだSNSに疎い社員も多いので、投稿に関するマニュアルを作ったり、説明会などを開いてサポートを行っています。予想外に得られたメリットとしては、社員同士のコミュニケーションツールになったことです。それまでSNSを使っていた社員はつながりがあったのかもしれませんが、新たに始めた社員が出てきたことで、相互フォローが生まれたり会話のきっかけになったりして、思わぬ効果が得られています。実際に会ったことのない社員同士でもSNSを通じて  フォローし合ったりしているので、お客様とつながることはもちろん、今後も従業員間のコミュニケーション促進に活用できればと思っています。
――そのほかにされていることや、今後しようと考えている取り組みがあれば教えてください。また、県民の皆様にメッセージがあればお願いします。
 私たちはグループで行っている事業が複数あり、そのひとつが中区大手町に位置する「おりづるタワー」です。屋上展望台や飲食店を備えるこちらの建物では、大画面に映し出される折り紙を体で動かす折り紙体験「エアー」や、モニターの折り鶴を体で操作する「フラップ」など、体験型のデジタルコンテンツを多数用意しています。さらに2022年12月にリニューアルオープンする宮島の宿泊施設「厳島いろは」には、非接触のチェックインや入室システムを採用しています。各部屋にタブレット端末を用意しているので、施設案内やルームサービス、近隣の観光情報までをまとめて確認できます。
 私たちの会社は、広島の地で生まれ、広島の皆さんに育ててもらいました。根底にあるのは、「いかに県民の皆様に喜んでもらえるか」「広島という土地に恩返しできるか」という想いです。多様な価値があふれる現代で、根っこにある想いを大切にしつつ、多様なお客様に寄り添えるような“選択肢のあるサービス”を今後も提供したいと思います。
厳島いろは1F チェックイン機
厳島いろは4F(海側) ラグジュアリースイートリビング
おりづるタワー12階 おりづる広場 デジタルコンテンツ エアー air
おりづるタワー12階 おりづる広場 デジタルコンテンツ フラップ flap
株式会社広島マツダ ホームページhttps://www.hiromaz.co.jp

TOPへ戻る