本文へ移動
インタビュー
やじるしや/代表
南本 和秀 (みなみもと かずひでさん
スマートホームを改良して、農業のDXを進めています
情報通信技術ICT)を使った「スマート農業に取り組んでいます。 
 2021年4月に広島市佐伯区湯来町で就農し、10棟のビニールハウス(計30アール)で小松菜やホウレンソウを栽培しています。省力化に向け、ハウス内の温度調節や水やりなどを、離れた管理棟からパソコンやスマートフォンなどの携帯端末で遠隔操作できる仕組みを導入しています。そのほか、タッチパネルの専用ディスプレーによるパート5人の出退勤管理システムも自作。ペーパーレス化とともに、給与計算を効率化しています。機器を自作することでコストダウンしつつ、自分が使いやすいようにカスタマイズできます。
タッチパネルの出退勤管理システム
どのような技術でスマート農業を実現させていますか
 家庭の機器を通信でつないで利便性を高めるスマートホームを農作業用に改良し、遠隔での操作を可能にしています。そのために、ハウス全棟にWi-Fi(ワイファイ)環境を構築。温度や照度、土壌水分、肥料分などを記録するセンサーをハウス内に設置し、データの収集もできるようにしました。データは自宅のデータベースに記録され、スマホでも確認できます。また、集めたデータを分析し、農作業の負担軽減や効率化につなげています。 
環境センサーと、スマートフォンに表示される画面
なぜスマート農業に取り組んでいるのですか?
 農業には関心がありつつも、効率が悪いイメージがありました。元々はIT企業に勤務。自動化や効率化のシステムを手掛ける中、青空の下で働きたいと脱サラしました。その後1年間、庄原市の県立農業技術大学校での学びを通して、農作業を省力化するスマート農業の青写真を描くことができました。
 現在私が自動化しているのは、水や肥料の散布のほか、ハウスのビニールの上げ下ろしなど。作業は単純で「ICT化しなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、温度や湿度などは刻一刻と変わります。そのたびに10棟のハウス全てを回って作業するのは時間と労力がかかり、最適な管理ができません。そこで、IT企業で培った知識や技術を使って作業量を減らすなど農作業の負担を抑えつつ、収穫量を維持、増やすための取り組みを進めています。
自作した自動潅水システム(上)とビニールハウスの自動巻き上げシステム(下)
今後のデジタル技術を活用した取組を教えてください
 灌水と温度調整の遠隔操作システムを年内に全棟へ導入する予定です。現在はそれぞれの機能を異なるアプリで操作していますが、統合し同じ環境で管理できるようにします。その後は、収集したデータを基に、育成に最適な温度や湿度などを人工知能(AI)に学ばせ、温度調節や、水や肥料の散布をAIが行う全自動の仕組みを構築します。そのほか、雨雲レーダーのデータを取り入れたり、農薬の散布状況をデータ化したりすることも検討しています。取り組みの内容は、当園のホームページで公開していく予定です。国内農業の作業効率の向上、高収益化に貢献できればうれしいですね。 
TOPへ戻る